日本の唱歌の生まれ故郷

日本の唱歌、と聞くと、

あんなの古くさい、とか、あえて聴いたこと無いとかいう

若い方々もいらっしゃると思いますが、

僕は、これこそ、日本のDNAが息づく曲だと思っているのです。



今のJポップと言われる音楽は、日本が敗戦してから、1950年代に大量にアメリカ等からやってきた

音楽が由来かと思います。

特に、ナットキングコールなど、当時大活躍したジャズシンガーの音楽こそ

現代の音楽の基礎となっているのではないかと思います。

僕もあるプロデューサーとお会いしたとき、「ナットキングコールを知らない人は音楽をやっちゃいかん!」とか言われたことがあります。

チャップリンの名曲「スマイル」も、このナットキングコールのバージョンが一番有名で

美空ひばりさん他、日本の歌手もたくさんの方々がカバーしています。


では、純粋の日本の曲というのは、どんな曲なのでしょうか?


1800年代から、日本には様々な曲がありました。

いろいろ調べていると、長野県生まれの曲がものすごく多いことに気づきました。

まさに、日本の唱歌の生まれ故郷と言っても過言ではないほどの名曲ぞろいです。


日本の唱歌の生まれ故郷_d0063599_22281856.jpg

ふるさと(故郷) 作詞 高野辰之(長野県豊田村) 作曲 岡野貞一

おぼろ月夜  作詞 高野辰之(長野県豊田村) 作曲 岡野貞一

春の小川 作詞 高野辰之(長野県豊田村) 作曲 岡野貞一

春がきた 作詞 高野辰之(長野県豊田村) 作曲 岡野貞一

紅葉   作詞 高野辰之(長野県豊田村) 作曲 岡野貞一

てるてる坊主 作詞 浅原鏡村(長野県池田町) 作曲 中山晋平(長野県中野市)

めえめえ児山羊(こやぎ) 作詩 藤森秀夫(長野県豊科町) 作曲 本居長世

お猿のかごや 作詩 山上武夫(長野市松代町) 作曲 海沼実

見てござる  作詩 山上武夫(長野市松代町) 作曲 海沼実

子鹿のバンビ 作詞 坂口淳(長野市松代町) 作曲 平岡照章 (S26/1951年)

しゃぼん玉  作詞 野口雨情 作曲 中山晋平(長野県中野市)

証城寺(しょうじょうじ)の狸囃子(たぬきばやし) 作詞 野口雨情 作曲 中山晋平(長野県中野市)

鞠(まり)と殿さま 作詞 西条八十 作曲 中山晋平(長野県中野市)

汽車ポッポ   作詩 富原薫 作曲 草川信(長野市松代町)

夕焼けこやけ  作詩 中村雨紅 作曲 草川信(長野市松代町)

みかんの花咲く丘   作詩 加藤省吾 作曲 海沼実(長野市松代町)

里の秋   作詩 斎藤 信夫 作曲 海沼実(長野市松代町)

千曲川旅情のうた  詩 島崎藤村(長野県山口村) 作曲 弘田瀧太郎

早春譜  作詞 吉丸一昌 作曲 中田 章  1913年頃吉丸が南安曇野滞在中に制作

鐘の鳴る丘 作詞 菊田一夫 作曲 古関裕而(1947) 曲の舞台は長野県南安雲郡穂高町

かあさんの歌  作詞 作曲 窪田聡 (1956) 曲の舞台は長野県 信州新町

あざみの歌 作詞 横山弘 作曲 八洲秀章(1949) 曲の舞台は長野県下諏訪 八島高原




日本の原風景が詠み込まれた曲が数多く、

現在ではクラシックの方で、楽都松本、と言われたりしていますが、

それだけではありません。

戦前から、数多くの作詞家、作曲家が長野県から出て、

現在も歌い継がれている曲をたくさん作っています。


僕は、愛知県人ですが、長野県に行くと、愛知県には無い何か不思議な音楽的なにおいを感じます。

こういう曲を輩出する自然の風景からでしょうか?


山々から響き渡るこれらの曲に想いを馳せて

そんなDNAを受け継いで行きたいと願うには、あまりにも大それた願いでしょうか・・







by artwing | 2020-07-13 22:40 | 40歳以上の音楽スタイル

雅音人の辻が語る、40代以上の方々に送る、質感にこだわる人生のススメ


by artwing