物づくり、ということになりますと、必ず作り出したら完成があります。
では、創作活動というものも、物づくりと言えば物づくりかも知れませんが、完成という到達点はどこにあるのでしょうか?
僕は音楽という世界しか知りませんが、フランス料理のシェフもメニューを考えるとき、こういう壁にぶち当たるんだそうです。
どれだけ作っても作っても、これでいいのかわからない、
果たして、この曲の到達点というのはどこにあるんだ??
どこかで、「これでいいか!」という妥協点を探すということになってしまいがち。
それも、「いやいや、そんなことを考えてはダメだ!」とさらなる追求!
締め切りというのがあれば、その間にできる精一杯があれば、これで良しと思えることもある。
ですが、セルフプロデュースで、さらに締め切りも無く、いつまで経っても納得できるものが出来ない。
さあ、あなたはこんな経験はないでしょうか?
僕は、音楽の学校というのは、音楽の解釈と、演奏技術を教えてくれるところだと思っていました。
先日、どこの大学か忘れましたが、ラジオを聴いていたら、音楽の大学の校長先生が出演されて、
「音楽には到達点は存在しない、ということをまず教えます。」とおっしゃられてみえました。
これは、すごい!!と思いました。まさに何年もやらないと体得できない考えをあっという間に教えてくださる。
これだけでも、大学に行く価値はあるのかも、と思うくらい衝撃でした。
だって、僕も、実は、この世界、到達点は無い、というのに気づいたのは、数年まえ。まだまだ最近の話です。
それまで、僕も模索に模索を重ねて、迷いに迷っているとき、頭で登場したフランス料理のシェフから、
「辻さん、到達点を探しているんじゃない?? この世界は到達点なんて無いよ。」と言われて、
現在の自分のあるがままを音に刻むことこそ、今の自分にできる最大の事なのではないかと考えが変わり、
あっという間に制作が出来上がったという経験があって、このラジオを聴いていて、まさにこれこそ大事な考えなんですよね。
到達点は、例えば、あれば楽になると思って探すんですが、実は 無いのです。
無いということが分かっていれば探さないわけで、自分自身の今の最大級をぶつけるということに考えが集中するってわけ。
今作っている曲、迷いに迷っていませんか??
音楽というのは経験値で様々な色合いが出てくるものです。今作るものが当然到達点などでありようはずがありません。
まだまだ、自分の人生が続くかぎり、創作活動の到達点はありません。
今の自分を、精一杯表現しましょう。
以上 音楽の目指す先、自分が求める到達点とは? でした。
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