セルフプロデュースの難点について

今回は、セルフプロデュースというものを考えてみたいと思います。

当ブログでよく言ってます、「自己完結型音楽活動」を行うためには、どうしてもそこには難関の「セルフプロデュース」というものが立ちはだかります。

よくありがちなのが、僕もそうでしたが、アコギの弾き語りの人が、自分をプロデュースしようとしても、自分の苦手なことは避けて通ってしまう、ということがあります。

本当は、こんな楽器を入れたい、こんな演奏をしてくれるミュージシャンに演奏を頼みたい、などと思っても、具体的にどんな演奏をしてもらいたいのか、実際に音にしているわけではないので、これがなかなか伝えにくい。

そんなことで困っている方々はきっと多いと思います。

さて、この「セルフプロデュース」の問題、どうやって回避したらよいのでしょうか?
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僕のやっているセルフプロデュースの方法をここに書いてみましょう。

まず、自分のできる楽器の種類と演奏技術を確認してみましょう。そして、録音してみる。そして、この演奏を、第三者として聴いてみると、どんな印象でしょうか?

イメージと、実際の演奏の差というのがかなり大きく出たのではないでしょうか?

たとえば、テンポ。 意外にもクリック(メトロノーム)を聴かずに演奏すると、こんなにバラバラのテンポになっていたんだ!と気づいたりします。

クリックに合わせて演奏してみて、合わせられるようになってくると、そのテンポの数値を確認。そして、イントロ、間奏、エンディングも含めたコードも間違いないという形で確定していきます。

そこで、この曲はどういうアレンジの方向で行くか、自分で考えてみます。

跳ねるようなリズムだと、ジャズ、ボッサ、ブギ、シャッフル、いろいろあります。普通の8ビートでも、ロックなのか、カントリー系なのか、フォーク的なイメージにするのか、など、方向を検討します。

ジャズっぽくアレンジする方向性で考えるとすると、どんな感じのイメージになるだろうか?本来なら、誰かに演奏してみてもらわないと音としてのイメージを確認することは出来ません。

当然、自分で演奏したくても、ジャズっぽいベースとか、ドラムとかたたいたことも無い。それに、エレピとかを入れるとしたら、こんなイメージというのはうっすらと頭にはあるが、具体的に演奏を指示するくらいには固まっていないわけです。

そこで登場するのが、苦手な部分をクリアしてくれる、強い味方。BAND IN A BOXです。


特にリアルトラックとしての収録された音源は、生で録音されたものが、何と、欲しいテンポとコードに沿って飛び出してきますので、

自分の曲がジャズっぽく変身したり、ボッサになったりします。


自分の曲のイメージを、自分の枠から大きく外すというのも、面白い冒険となります。

フォークイメージなのを、ボッサにしてみると、癒し系の曲に変身したり、そのバックのサウンド感で歌う唄も全く変わってきたりします。


そんな音を聴きながら、セルフプロデュースを行って行くわけです。


ドラムの生録音をしようと思うと、もちろん、演奏をするミュージシャンが必要ですし、そのスタジオが必要ですし、レコーディングのエンジニアも必要となりますし、さらにかなりなお金がかかります。

それが、このBAND IN A BOXを使えば、ベースもエレキベースにするか、ウッドベース系にするか、ジャズのベースにするとどうなるか、ボッサのベースにするとどうなるか、そんなことも、このソフト内で試すことが出来るのです。


僕の場合は、まず、必要な楽器の音から集めて行きます。

ドラムは乾いた感じ。ベースは、ウッドベースで、ボッサ系、ジャジーなエレピ、リードはソプラノサックス、そこに自分のアコギを入れる、などと、仮説を立て、

実際に音にしていきます。

やはり、ベースが合わないなと思ったら、今度は、エレキベースに差し替えてみます。

これも簡単に差し替えることが出来ます。

全体が見えてくると、そこにストリングスを入れてみることにします。それもバイオリン、チェロ、ビオラなどの生ストリングスを加えるとどうなるか試してみます。


例えばですが、この様な形で、音源のイメージを固めながら、形にしていきます。

必要な音源を何パターンか集めてバラトラックとしてwav音源化。(モノラル、ステレオ、共に音源化可能)

トラック別に頭を合わせて、全トラックをcubase上で展開させる。

そして、各音源が出てくるタイミングや、定位を決めるパン、ここはガッサリと音を減らしたり、ドンと音を出したりするメリハリのバランスをcubase上で修正という方法で、具体的なイメージを作っていきます。

こんな形で、1曲のアレンジイメージが固まってきました。


この様にBAND IN A BOXは、自分ではできないところをカバーしてくれる、まさにセルフプロデュースにはもってこいのソフトですので、是非活用して、自分がイメージするセルフプロデュースに挑戦してみてくださいね。





以上 セルフプロデュースの難点について  でした。


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by artwing | 2019-07-22 00:18 | 40歳以上の音楽スタイル

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