40歳から楽しむマニアック的人生的な見地から見て行きますが、
とにかく、今更聞けないということを、こちらでは、堂々とご紹介していきます。
続編で、3つのブログ記事。今更CD-Rの話題ですが、この僕も含めて、この年代の皆さんはマスターといえば、やはりCD-Rへの書き込みというのが必須という状況でしたので、あえてこの話題を取り上げたいと思います。
●国産のCD-Rが消えた
●マスター用CD-R、GreenTune これっていいの??
●プレスのCDとCD-Rの大きな違いについて
まずは、国産のCD-Rが消えた、というお話です。
このThat'sというCD-R、久々に見た、とか、普通に売ってるはず、とか、思っていらっしゃる方も多いかと思いますが、
このCD-R、国産で、太陽誘電という会社が作っているものです。正確には、作っていたもの、です。
実は、このCD-Rなるもの、発明したのが、何と、この、日本の、太陽誘電という会社だったということをご存知でしょうか?
この太陽誘電という会社が世界に向けて、1988年に発明し、売り出したものでした。PCからデータを持ち出せるメディアとして正真正銘の日本が開発したメディアで、その後世界標準となりました。
音源を再生できるものに関しては当時は、一部の再生機器だけで再生できるというものでしたが、その後、ほとんどのCDプレイヤーで再生できるようになりました。
ところが、この太陽誘電という会社が、2015年12月に、このメディア生産から撤退すると発表したのです。
これには、僕もびっくりしました。だって、CD-Rは、この会社が発明して、この会社なくして世に無かったわけですので、その会社がいち早く、生産をやめると言い出しちゃったわけですので。
理由は、簡単。ハードディスクが小型化されて持ち運びがたやすくなったということや、クラウドサービスが普及してきたから、ということなんです。
それと、僕ら、音楽を制作する人たちにとって、ゆゆしき問題があったのです。
特にこの2015年あたりでの、マスターを作ることができる信頼できるメディアとしては、この太陽誘電の、CD-R for Masterというものと、三菱化学メディアのGreenTuneしか無くて、
CD-R for Masterはもちろん国産、Green Tuneは台湾製です。
この国産のCD-R for Masterには絶対的な信頼を置いていて、音も断然よかったので、これしか使っていませんでしたので、これは困ったと思いました。

今の時代は、CD-Rにマスタリングしたものを落として、マスター入稿するという需要自体が減ってきていて、
DDP入稿という、メディアの質に関係ないデータ形式で入稿するというのが出てきていまして、これはメディアに音源を書き込まず、CDの音源や、曲間の情報などをまとめてデータとして入稿できるという形式のファイルに変換するという形ですが、(専用アプリで制作できます。)
こちらはDVDに保存したりして入稿したり、最近では、ギガストレージで入稿できるというのもありまして、一気に普及してきておりますので、今の時代ともなると、CD-Rに音源を書き込んで入稿という方法も減ってきたということもありますが、
いまや、音源をギガストレージに保存して、工場側に曲間は何秒と指定するだけで入稿出来てしまうという状況もあり、時代は変わってきました。これですと、データのまま音源をやりとりするので、メディアの種類とか質とかにも全く依存することなく入稿できるようになっているのですが、
この2015年当時は、ほとんどCD-Rに音源を書き込んで入稿していましたので、思いっきりメディアの質に影響を受けていたので、信頼できるメーカーのCD-R撤退というニュースは、音源をメディアに書き込む方法での入稿、その真っただ中で、本当に困ったのを覚えています。
今でも、CD-Rに書き込んで入稿というのも普通にありますので、このCD-R for Masterは、びっくりするくらいの高値で取引されています。
三菱化学メディアのGreen Tuneは、もともと10万枚限定で発売され、どうも2018年あたりに限定数量に達し、生産終了した様でして、結局、この二つともに今は在庫の取り合いとなっていますが、何年かの間には間違いなく、一枚も無くなるという形になるかと思います。

時代は変わっていきます。マスター入稿というのも、CD-Rでの入稿なんて方法あるの??という時代がすぐそこに来ていそうな気がします。
この太陽誘電が発明したCD-Rの生産を同会社がやめたのは、一時代の終了を意味していた様にも思えます。
このブログを読んでくださっている、音源の制作をされている方々、マスター入稿のあり方は、今、過渡期で、さまざまですが、音源をデータで送るというのが、今後の主流になりそうです。
今までは、何日までに入稿をお願いします、と言われて、前日、または前々日あたりに何とか郵送でプレス工場に送っていたマスターですが、今は、何日まで、という期限の日程当日に、データで入稿出来てしまいます。
さらに、メディアの質に左右されず、出来上がった音源データをそのままプレスできるという、制作者にとっては一番ベストな制作方法での入稿が可能となりました。
ぜひ、これからの制作に生かし、プレス工場も、DDPデータでの入稿に対応、またはギガストレージでの入稿の対応が可能な工場を選ぶというのがいいかなと思います。
以上 国産のCD-Rが消えた!! でした。
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