アコギを弾いていらっしゃる方なら、やっぱりこのMartinとGibsonというのは一つのあこがれであり、今においてもゆるぎない地位を確立している2大メーカーであると言い切れるすごいメーカーですよね。
アコギを語る上において、この2大メーカーなくして、アコギは語れません。
何と言っても、歴史が違う。
Martinは創業者が1833年にアメリカに工房を創設したところからがスタートとされていますし、Gibsonは、1894年にマンドリン工房を作ったところからの出発とされているようです。
いずれにしても、この2社が世界のアコギの祖と言われても良いような長い歴史の上に現在があるというわけです。
では、私は、あなたは、Martinにするか、Gibsonにするか?1本を選ぶなら、どちらを選びますか??というのが今回のテーマ。
何本もギターを持っている方は、「両方とも選ぶ!!」という声が聴こえてきそうですが、いやいや、この2社のギターはいずれにしても高価です。やはり、どちらか1本買える予算だけでも捻出するのは大変です。
とうことで、僕のこの2社の選ぶ基準を書いてみようと思います。
一番参考になるかと思うのは、やはり、今のMartinやGibsonではなく、古いものを選ぶのが良いかと思います。そこに焦点を合わせて進めてみたいと思います。
Martinの代表選手は、やはり、MartinD28。このギターのイメージは、やはりカントリー。カウボーイハットをかぶった人たちが、バンジョーなどと演奏するあれです。
ですが、意外にも、ロックンロールのキングと言われているエルビスプレスリーが初めに買ったギターがD28なんだそうです。めちゃくちゃGibsonのイメージ強いですよね。
これ、バックとサイドが白いので、パッと見ると、このギターの素材はメイプル??と思うのですが、実は、革製のカバーを付けて演奏されております。
1955年に購入されたものだそうです。1年のみ使ってそれ以降はあまり使われなくなったとのことでした。その後、GibsonのJ-200、Super400というフルアコに変わっていくという変遷。そっちのイメージの方が強いですよね。
なるほど、Martinはカントリーにも、ロックンロールにも使えるんだ!!という方もいらっしゃるかと思いますが、その後のエルビスのギターの変遷から言っても、僕は、断然カントリー系におすすめです。ブルーグラスに於いても、有名なクラレンスホワイトが使った1935年製のD28等、このアメリカンなアコースティックな音楽にはやっぱりD28なのではと思います。
ですが、Martinで歌ものとなると、断然D35がおススメ!!やっぱりバックがスリーピースというのは、不思議とサウンド感が太くてやわらかい感じになって、歌と合うように思うのです。
ただ、音が大きいので、男性におすすめかもですね。伊勢正三さんがD35を弾いていらっしゃるという印象が僕には強いかも。
女性の方は、やはり、Oタイプ、またはOOタイプかな??小ぶりで小さな音ですが、サウンド感としてはとても繊細でバランスの良いイメージです。
次にGibsonですが、
一番惹かれるのは、あの風貌という感じかもしれませんね。あの存在感はなかなかすごいと思います。特にキングオブフラットトップのJ-200などは、その風貌の他の追随を許さないくらいの存在感。
Gibsonは、どうしても魅力的なのは、あのストロークサウンドなんですよ。特に1950年代のJ45や、サザンジャンボなどを弾くと、そのストロークサウンドだけでも魅了されてしまいます。
あの音量と、強烈に主張する中音域のキュンキュンと鳴くようなサウンド感。あれは、Martinでは出ない音ですよね。
拓郎さんも日本のJ-45使用の代表選手となっています。長渕剛さんもレコーディングではJ-45という話を聞いたことがあります。
Gibsonのアコースティック使用の方々を見ると、断然歌ものの方が多いです。
ビートルズのジョンレノンのJ-160Eも超有名ですが、
ゆずの北川さんもJ-160Eをよく使用されていますよね。
ということで、Martin、Gibsonでのすみ分けではなく、ジャンルで分けるなら
●カントリー、ブルーグラス
このジャンルはMartinでしょう。長いMartin社の歴史と、この音楽のジャンルとは密接な関係にあるのを見ても、代表選手のD28なんでしょうね。Gibsonではこの手のジャンルはあまり使われていない様です。
●歌モノ
このジャンルはGibsonだと思います!!
特に使用されているのは、J-45、サザンジャンボ、J-160Eなど。
古いGibsonサウンドは歌ものをやる人たちの心をくすぐる良い音ですよね。
もちろんMartinも素晴らしくこのジャンルで使用できますが、僕はD-35がおススメ。もちろんそれ以外の機種もオールラウンドで使用できるのがMartinの凄さかと思います。
メーカーで分けるなら
●Martin
ということで、歌モノ、インスト、様々なジャンルで活躍するのが、はやりMartin。ただ、ロックには不向きなのかもしれません。生アコサウンドの代表選手ですので、それを活かす、歌モノならフォークソング、生アコを活かしたジャンルが良い、ということになるのではないでしょうか?
●Gibson
圧倒的に歌もので使用されているケースが多いという感じだと思います。歌モノの中でも、繊細なフォークソングからワイルドなロックまで幅広く使われるという存在。1950年代のものを弾いてみて、その圧倒的なサウンド感を体感したあとで、いろいろ弾き比べるといいかな?と思います。
ですが、ここで結論。
★やはり、弾いてみて、自分に合っているかどうか、必ず確かめる、
え???こんなに長いブログを書いておいて、落ち着くところはそこ??
そうなんです。
結果として、MartinもGibsonも過去に弾いてみた結果として、この様な使われ方をしているということですので、
あなたも、弾いてみて、なるほど!!という根拠をつかんでいただければと思います。
アコギは、まず試奏です。
特にGibsonはキングオブ個体差という異名を持つほどの暴れ馬の様な側面もありますので、型番だけで判断するのではなく、必ず試奏してくださいね。
そんなわけで今回は取り留めもありませんが、
以上 アコギ2大巨頭、Martin Gibson あなたならどっちを選ぶ??でした。
ご要望や質問、ご希望などはメールにて受け付けています。
info@artwinglabel.com
こちらまでお寄せください。