プロミュージシャンになりたい人の年齢について

40歳以上の年代の方々で、昔からプロのミュージシャンになるためには、年齢というものが問題になったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論から言うと、基本的に年齢という概念は、もう完全に過去の古い体制での話で、今は全くそんな年齢という概念はありません。
もしもいまだに年齢とか言っている人がいるとしたなら、アイドルになりたい方なのかもしれませんし、そういうアイドルを育てたいという事務所なのかもしれません。

僕ら、アコースティック系のミュージシャンをやっている人でも、昔、20年以上前、僕が31歳くらいの時にストリートミュージシャンとして活動している当時、雑誌の取材があり、31歳でも「決して若くない」という書かれ方をしているのを覚えています。

音楽で、プロになろうとすると、昔は、メディアはレコードでしたし、ネットも無く、宣伝してくれる人がいないと宣伝できない環境でしたし、販路の開拓も、個人ではできない状況でした。音響機材もあり得ないほど高価で手が出ない、ということで、プロになるためには、誰かに力を借りないと何も出来ないという時代でした。

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今は、あまりにも環境が変わりました。

何もかもデジタル化が進み、メディアは、レコードから取って変わり、CDへ。そして、さらに形すらも無くなり、音源データの販売ということになってきました。その音源データは、レコードとは違い、PCでのレコーディングも進んで来て、個人でも作れるようになってきました。

レコーディングはスタジオでしかできなかったものが、各自で出来るようになり、大きなスタジオは、閉鎖に追い込まれ、音響機材も、成田にある「サウンドハウス」が登場してからは革命的に各自で音響機材が持てるようになりました。

音源も自分で作れる、という時代になり、販路の開拓も、個人でも契約できる仲介業者もどんどん登場して、itunes、Amazonなどでも自分の音源を売ることが出来るようになりました。

すでに誰かに頼んでやってもらわなくてはならない、という時代ではなくなってしまったのです。

レコード会社も、販促費用ということで、全国のプロモーション活動のための資金が出ていた時代もあった様ですが、基本的には、交通費など全部アーティスト持ちで動かないといけない、という状況になっている話を聞いたのですが、
こういう状況で、さらに、アーティストがプロとして活動する場合、すべて、レコード店を通さないと販売が出来ないという状況では、アーティストの収益は限りなく小さくなりますし、これだけ絶対枚数の販売が減っている時代、直販しないとアーティストの利益なんてなかなか出ません。


という環境での、自分の活動の方向性を考えたとき、どのような方向性があるでしょうか?

メジャーで活動して、名前を売ったあと、辞めて、自分で活動する。

事務所がレコード会社を作り、そこからCDを制作、出版会社も自分の事務所が行い販売。

もともと、メジャーの世界などは目指さず、自分で活動して地道にファンを増やしながら、ブログ、youtubeで役立つ情報を提供しながら、音楽活動を行う。

という方法の方が、やり方の自由度も大きいですし、自分の思った販促方法をすぐに取り入れることが出来ます。

そもそも、事務所を自分で作り、活動することが出来る時代です。

ブログやyoutubeが台頭してきた時代、以前よりも格段にテレビも見られなくなり、ラジオも聴かれなくなり、その言ってみれば古いメディアに向けて大金をかけてプロモーションをする、というのは大きな成果に結びつけるという可能性は限りなく小さくなっています。

自分で、インターネット上に番組を作ったり、youtubeに番組を作ったりすることも、個人で出来ますし、視聴者は無料で見ることが出来る時代です。
アーティストは、この無料で見られる、ブログ、youtubeに有料商品くらいの力を入れることで、知名度を広げることが可能となるというわけです。


こうなりますと、自分でやれる以上、年齢なんていう概念自体、全く存在しないものである、ということが分かります。

社会の動きもそうです。

2025年問題というものが叫ばれていますが、社会は高齢化社会となって来ています。この2025年という年が一番高齢者が多くなる年で、その高齢者をささえる若年層が少ない、ということで問題になっているわけです。さらに2040年の情報も公開され、65歳以上が2025年が38パーセント、2040年には40パーセントにもなるという試算が公開されています。


もう、若年層が減り続けるということは分かっているわけですし、これからは、中高年層が同世代に向けての音楽活動を進める、という動き方が当然のごとく「必要」になるわけです。
若年層が、高齢者に向けての音楽を歌ったり作ったりしても、リスナーはすぐに、その嘘を見破りますから、これからの時代は中高年の同世代が音楽を作り、歌うしか無いと僕は思っています。

昔、諦めていたけど諦められず、心に秘めている思いのあるあなた。

これからの時代は、あなたの様な方々が音楽を発信する必要のある時代です。

自分の動き方で、自分の音楽を是非発信し続けてください。



以上 プロミュージシャンになりたい人の年齢について でした。


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