ハウスエンジニアについてというブログから
2016年 03月 28日
こんなブログです。
ハウス・エンジニアってさ…。
昔はライブハウスってものが、バンド活動されている人たちの一つの目標になっていた時代がありました。
ここのステージに立つのが目標、みたいな。
ですが、今や、そんなライブハウスってものは、どんどん閉店、過去の記憶的なものになってきました。
僕らは、現在はライブハウスというものではライブは全くやっていませんので、過去に「えーーー??」というそんなビックリする出来事がありましたので、今はそんなライブハウスは無い!と信じたいところですが、
そうでなければ、是非、あらためて欲しいって思う気持ちも込めて書いてみたいと思います。
ライブハウスっていうと、うちはロックのライブハウス!とか、ハードロックとか、アコースティックとかいろいろあるかと思いますが、共通する、あれ??を書いてみたいと思います。
★ライブハウスに行くと、ほとんど爆音。
★アコギの弾き語りでもボーカルが聴こえない。
★ジャンル別という枠よりも、アーティストカラーに合わせたオペレートを行って欲しい。
★ブッキングはするが、出演アーティストに集客は全く任せて、ライブハウス側での集客は全くしない。
★料金体系がおかしい。
なんてことでしょうか。
1つずつ書いてみますが、
★ライブハウスに行くと、ほとんど爆音
ロックのライブハウス、スタンディングで約70人から100人規模、椅子を並べると50人規模というライブハウスの時、特になんですが、この規模で何でこんなにデカイ音で聴かなきゃいけないの??ってほどの爆音。
ライブが終わって、外に出ると、耳がキーーンと言っている。
ドラム、ベースのズンズン来る感じを体感して欲しいという意図は分かるが、ボーカルがそんな音にまぎれて超音波みたいな音しか聴こえない状況。
僕はこのサウンドメイクが少なくとも正しいとは思えない。
もう少し爆音にこだわるのはやめて、もう少し全体像の見えるサウンドメイクをして欲しいと思うのです。
★アコギの弾き語りでもボーカルが聴こえない。
あるライブハウスに行った時、ロックのバンドと弾き語りの個人とのブッキングでした。
初めに出てきた方はバンド。
やっぱり爆音。まあ、ロックだから、と思っていましたが、僕は次の弾き語りの人が聴きたくてライブハウスに行っていましたが、何と、ギターが爆音でボーカルが聴こえない。
ここのエンジニア、もしかすると、ライブハウスというものは、ボーカルが聴こえちゃいけないと思っているのかな?
爆音じゃないといけないと思っているのだろうか?
やっぱり、ロックはこうしなきゃというのがあるとして、それが爆音だとしたら、弾き語りまでその爆音で聴かせるって音楽を知らないとしか言いようのない状況。
うちのライブハウスは、ロックなんだよーっていうなら、弾き語りをブッキングしている理由が分からんし、
弾き語りに何を期待しているのかというお客さんの目線を理解せずにオペレートしているとしか思えないのが残念。
★ジャンル別という枠よりも、アーティストカラーに合わせたオペレートを行って欲しい。
ということで、うちのライブハウスはロックだけしかやらねー!っていうことならある意味仕方ないですが、
いろんなジャンルに合わせてオペレートはして欲しいものです。
上記の通り、特に弾き語りなんて、ピアノを聴きにきた、ギターを聴きにきた、という人もゼロではないにしろ、絶対に弾き語りである以上、ボーカルを聴きにきたという可能性は相当高いと思うのですが、
お客目線の分からないエンジニアがオペレートをやると、爆音にして、ボーカルが聴こえないという事態。どんな小さなハコでも、弾き語りでボーカルを聴かせることは当然出来るはずですから、せめてそのくらいは知っていてほしいと思うのです。
★ブッキングはするが、出演アーティストに集客は全く任せて、ライブハウス側での集客は全くしない。
ライブハウスというものは、そういうところという感じで、ほぼ集客ということはしないという感じでしたね。
ブッキングはするが、お客は集めない。
ではどうやってお客が来るのか。そう、出演アーティストが毎回必死になって集めているってわけでして。
しかし、お客の集まらない出演者もいれば、お客をいっぱい集めてくれる出演者もいる、
ってことで、それでもお客を集められない出演者であっても、ブッキングはするんですよね。なぜ?
そりゃ、ノルマというものがあって、お客さん、ゼロでも出演者チケット買い取り制なので、ライブハウスとしてはお金が入るから。
しかし、こんなことをやっていたら、そのうち出演者が減ってきて、大慌て。
なぜ?? だって、ライブハウス側はブッキングした責任なんて取らずに、集客なんて全くしないわけですから、お客を集められない出演者は毎回自腹を切っているわけで、そんなの長続きするはずも無く、出演者も減っていきますよね。
ライブハウス側も、集客に協力。さらにそのアーティストに合ったサウンドメイクする努力。お客さん目線でのオペレート、そういうものがないと、お客さん側が、え?あそこは歌が聴こえないからいやだ、耳が痛くなるからいやだ、などのことも起こってくるってわけで、
とはいえ、そんなライブハウスも、閉店閉店で、本当に無くなってしまいました。
ライブハウスってのはそういうもんなんだよ!お客を集められない出演者はライブなんてやっちゃだめなんだよ!という声も聴こえて来そうですが、
じゃ、ブッキングもしちゃいけないという話。
さらにひどい話は、上手い下手、いい音楽をするかどうかっていうよりも、お客さんを連れて来てくれる人なら、はっきり言って誰でもいいという、ことになってくると、これはもう末期症状。
高校生のクラス会的な集まりをライブハウスでやるとかになってくると、それなら貸し切りの方がいいんじゃないかな?
★料金体系がおかしい。
僕ら、ライブハウスではライブはやっていません。ってのは、大抵これの問題があるんですよ。
たとえば、
50人でいっぱいのライブハウス。椅子が50人くらいしか並べられない。
音もそこそこ良いので、ここでライブやってみるか、まあ、ハコ貸しでいくらなんだろう?と聴いたら、
20万円以上の値段の提示。
ちょっと待てよ。
50人しか入れないライブハウスに、20万以上。
単純計算で、一人4000円の入場料の設定にしても、満席になってもアーティスト側のギャラがゼロ。
これ、おかしいですよね。
変じゃない??
まあ、僕らみたいな水面下で活動するプロは、別にテレビに出るわけでもなく、あまりラジオにも出るわけでえもなく、名前を聴いてすぐにお客が集まるわけでもない。
しかし、持続可能な活動をする以上、収益が出ないと出来ないのは当然でして、このライブハウスでは当然出来ないという話になるんです。
僕らがいつもライブをやっているところは、オーナーさんが僕らのファンというお店。
僕らにコンサート来て欲しいと言ってくださる会場、お店。本当にいい音楽を追求しているというお店。僕らの音楽を許容してくれるお店。多少なりとも収益が出るという見込みを感じるお店。社会的に貢献出来る意味を持つイベント、宣伝効果があると思える会場。などですね。
いろいろ書きましたが、もうこの手のライブハウスなんて無いというのが時代の流れとともに淘汰サれていったんだろうと思いますが、
ライブハウスももう高飛車ではいられないでしょう。ノルマ設定なんてやらずに、ライブハウス側でもいいミュージシャンを掘り起こして、育てる、いいアーティストなんだからということで、お客に宣伝する、そして、共に生き延びる道を探すというのが本来の姿だと思うのですがどうかな?
そんな余裕ないんだよ!って言われそうですが、
余裕がなくても、それをやらない限り、ライブハウスの発展、生き延びる道なんて無いと思いますよ。