来年の桜ソングのレコーディング

ここしばらく、雅音人の活動の方向性については、プロデューサーとしては
やっぱり考えるところでして、

これだけ社会もおかしくなって、いじめの問題、デフレ経済、ワーキングプア、原発問題、などなど数え上げたらきりがないのですが、
アメリカで、音楽のない犯罪の多い現場に、ただ音楽を流すだけで犯罪が減ったという実績を報告したグループもあったりして、
音楽というものの役割は、こんな時代だからこそ大きく担っていくものがあるのでは、と強く感じる昨今。


昔は、雅音人みたいな音楽ってのは、ある意味、「売れる音楽じゃない」という観点から、全く相手にされていない頃もありましたが、
現在では、ちょっと聞いてもらったりすると、「いいね!」「面白い音楽だ!」と、業界人からも言われる時代になってきた。

何と言っても僕らは何も変わっていないのですが、時代が回ってきたのか?

東京のドラマなどの制作会社の取締役の方とも8月にお会いすることになってますが、
「面白い音楽だから、是非使いたい」って、連絡があったりしてね。
逆に、「へー、そうなんだ~」と感心したりする。


業界の人に雅音人を聞いて貰おうかな?と、この気になったのは、一昨年、桜ソングの重要性を富澤一誠さんという音楽評論家が
AKBや、中川翔子、ふくい舞などと一緒に雅音人を紹介している記事を見たのが初めですね。

あれ?何だか、音楽業界の流れも変わってきたのか??

そう感じたので、だったら、ちゃんと準備して、計画を練ってみようと思ったのですね。

未発表のの桜ソングを、制作前の然るべき時にちゃんと案内をしたくなったわけです。

いろいろ準備をしていまして、7月28日に大阪に行くのと、
8月10日~12まで、東京で、来年2月のリリースのスケジュールでプロデューサーや、音源制作者にお会いする予定を組んでみました。
最近は、イベンターとか、その手の方々から、audioleafを聴きましたとか、知らない方からもメールがきたりして、イベント出演依頼とか、配信の依頼など、いろいろ来るので、
こういうのって不思議で、誰かがいいって言い出すと、何の申し合わせも無いのに、あっちこっちから連絡が来たりする。

いつもなら、アートウイングからのリリースで、このタイミングでリリースなどといろいろ独自に検討するのですが、今回は、珍しく、業界の方々と一緒に仕事をすすめようっていう計画を練っているのですね。


ってわけで、今回の未発表の桜ソングのレコーディングを行いました。


このレコーディング方法ですら、昔は僕らは、スタジオに入るのに、1日で7万円から、場合によっては20万円ほどもかかってしまうレコーディングスタジオに入るお金が無いので、
2000年の頃から、自分でPA、レコーディングが出来るシステムを独学で集めてオペレートまで出来るようにしたんですが、
ある程度、自分で出来るようになっても、理由がお金がないから自分で・・・と思っていたわけですから、
まあ、堂々レコーディングやってますとか言える状況ではなかったのですが、

これもまた、時代が一回りすると、変わってきたのですね。だって、一流ミュージシャンが自宅録音をするようになった現在、
理由はともかく、この手のレコーディングが最先端と言われるようになってしまった。


どうなってるの?と思ったのですが、
とにかく、よく、「どんな機材をお使いですか??」「どんなシステムを組まれていますか?」「スタジオを無音状態にする方法は?」などなど、本当によく聞かれる。


まあ、雅音人は、道のない道をあるいているグループなので、たまたま、ちょっと振り返ってみたら、その歩いてきた道の跡を歩いてきてくれている人もいるんだな~、などと思うと、この活動も意味があったのかな?と思えて、ありがたいのですけどね。


これだけ、いろいろな音源を作ってきた雅音人ではありますが、
今回、僕は、大変な忘れ物をしてしまったのでした。


自宅の機材部屋に、PC用のディスプレイを置いてきてしまったのです。


あるもので対応するという、常に応用と柔軟性を求められる僕らは、(笑)
今回はこんなセットを作ったのです。


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何とPCが台車に乗っているのです。
それで、2重扉のすぐそばにセッティング。

ガイド録音をこの状態でしておいて、
ホンチャン録りは、台車を外に出して、外でオペレートしながら、防音室で録音出来るようにしてしまったのです。

ホンチャンは、PCはそんな感じ。

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Tamikoさんの歌とかは、僕は、外にいて、ヘッドフォンを介して、話を聞きながら、レコーディング。


やってみたら、出来るものですね。

今回は、ギターは、Martinも持ってきたのですが、試してみたかったのが、1980年製のOvation Super Adamasのマイク録りなのです。

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マイクは、いつものRODEのNT-5のステレオマッチのコンデンサーマイク。

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ボーカルは、これもいつもの、NeumannのTML-102です。

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ボーカルには、リフレクションフィルターを使ってレコーディング。これを使うと、大きな部屋で収録しても
変な反響音が無く収録できるので、とてもいいんですね。


ということで、1曲、試行錯誤の末にレコーディングは完了。

あとは編集ですね。



新しい展開と出会いがありそうで、とても楽しみです。

さー、どんな出会いがあるのでしょうか??

がんばりまーす。
by artwing | 2012-07-23 06:44

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